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国画会彫刻部創設の精神

特に規約として表したわけではないが、その母体となったS.A.S(Societe d'artiste Sculpture・彫刻家集団)結成時(1961年)のスローガンが、そのままの形で受けつがれたものであった。それは、抽象とか具象という表現形式そのものは、問わない。抽象であろうが具象であろうが自己と時代の領域をいつも問いつづけるものでなければならない。そのことは造形としての工夫を果敢に試みることでもあるが、結果としては未完のものになるかもしれない。しかし、国画会彫刻部としては安易な完成度よりも、少々未完であっても、大胆な創造的試みをしている作家を評価していきたいものである。そのことは新鮮な仕事をしている新人を歓迎してゆきたいということにもつながるものである。 以上のような精神を、創設時の会員は強く意識しあい、またお互いに確かめあって国展の鑑査にあたったり、彫刻部そのものの運営にもそれが反映されるよう努力しあってきたものである。

1990年4月